中庭を囲む家。都心でも開放的な空間に

工法木造軸組
土地面積77.96㎡(23.5坪)
建物面積147.72㎡(44.6坪)
一歩家に入れば街中とは思えない、落ち着いた中庭が広がるI様邸。周囲に建物が密集する都心の住宅地で、毎日を心地よく暮らすために開放感と安心感が広がる中庭を設けました。耐火構造の家しか建てられないという土地の制約がありましたが、木造耐火構造はもちろん、耐震等級3といった住宅の性能面と、高いデザイン性と開放感を兼ね備えています。(photo by Kai Nakamura)

スクエアな外観

白に限りなく近いグレーの塗り壁を採用した外観デザイン。ガレージ上部のスクウェアなフィックス窓は、2階の中庭に面しており、夜になると、室内の明かりが僅かにこぼれ、ぼんやりと幻想的な佇まいを演出します。

たくさんの光を取り込む中庭

2階のメインフロアには天井までの高さがある木製サッシで仕切ったテラス(中庭)を配置しています。屋外の視線を隔てながらも室内にはたくさんの光を採り入れることができます。サッシのフレームを極力目立たなくして、屋外との境目が曖昧になるようにデザインし、開放感を演出しています。

空間を緩やかに繋ぐ中庭

ガラスで囲まれたテラスを通じて、各ゾーンがゆるやかに繋がります。また、天井までガラスがあるので、目線が外まで上がり広さを感じます。また、室内と中庭の床レベルを近づけることで、ひとつづきの空間のように感じられるのも開放感を生み出すポイントです。

中庭からの贅沢な眺め

中庭から空を眺めると、都心の建物が密集している場所だということを忘れさせてくれます。

家電品はミニマムに収める

大きな窓で室内と外を区切ることで、光や風を最大限取り込むことができる。また、内外の床の高さを合わせたり、床材を貼る方向をそろえることで、窓を開けた時に室内の延長として視覚的にも感覚的にも空間の広がりを感じられる。

キッズスペース

キッズスペースはフロアを一段下げており、床は土足でも歩ける素材をセレクト。壁はマグネット下地を貼った上にクロスで仕上げているので、子どもたちの作った作品などを貼ったり、自由に遊ぶことができます。中庭を通じて、ダイニングで在宅ワークをしながらキッズスペースで遊ぶ子どもの様子が見えます。

モールテックスの壁が映えるキッチン

キッチンはコンロとシンクを分けたII型。アイランド側は、床に使用しているオーク材とステンレスで家具風に仕上げています。コンロ側の黒い壁は、左官の塗り仕上げの質感が良く出る「モールテックス」でスタイリッシュに仕上げ、あえて別々のしつらえにしています。

大容量の収納と多目的なダイニングスペース

ダイニングは手持ちの家具に合わせて設計しています。キッチンや収納はオーダーメイドで、ミリ単位にまで調整できるのが注文住宅の醍醐味です。大きな壁面収納には食器以外にも子どもの勉強道具やパソコンも収納でき、日中はダイニングテーブルで自然光を感じながら在宅ワーク、夜は子どもの勉強スペースと、多目的に活用できます。収納の中に電源(コンセント等)があり、コード類が表出せず、収納しながら充電ができる工夫も。

トイレにもさりげないこだわりを

トイレは手洗い下の収納に手が届く奥行や手を洗いやすいボウルサイズなど、見た目だけではなく使いやすさにこだわっています。壁のタイルは、シンプルな色味ながらも、凹凸があり光を受ける角度により様々な表情が出るよう仕上げています。

閉じた階段

あえて階段の途中に窓を設けず、3階の踊り場にある天窓から光が落ちてくるイメージに仕上げています。珪藻土の塗り壁に光があたり、時間帯によって様々な表情を見せてくれます。

玄関は間接照明でメリハリを

SIC(シューズインクローク)とは別に、玄関には造作の靴箱とコートハンガーを設置。床から浮かせて間接照明を入れることで面積以上に奥行を感じさせます。土間のタイルは洗面室まで同じ素材を使うことで、空間全体で一体感を出し広さを演出しています。

フルハイトドアで空間をすっきりと

ドアはすべて天井まであるフルハイトドアを採用しています。ドアと天井の間に幕板がないため、すっきりとした空間に仕上がります。また、引き戸を基本としているので開けておくと部屋同士が繋がって見え、空間がすっきり広く感じられます。

ゆったりサイズのクローゼット

1階の寝室には幅約6mのクローゼットを設けて大容量の収納を実現。天井と壁は施主様がご自身で塗ったDIYペイント。石材が混ざっている塗料のため、光を反射する印象的な仕上がりに。床はチークの無垢材を採用しています。

洗面台はシンプルに使い勝手良く

洗面台は人工代理石のボウル一体型。継ぎ目が少ないので見た目も美しく掃除もしやすいのがポイントです。壁に貼ったタイルはヘリンボーン柄で、色は抑えめですが飽きのこないスタンダードな美しさがあります。

マーブル模様が美しいバスルーム

システムバスは高級感あるダークトーンでまとめています。バスタブには人工代理石を採用し、マーブル模様の美しさが際立ちます。バスタブもカウンターも浮遊感のあるデザインですっきり感が増します。

多目的なホール

階段を上った先にある3階のホールは広めに取り、多目的に使用できるようにしました。いずれは大きな本棚を置き、共有の図書館スペースを計画されているとか。天井には懸垂バーを設け、在宅ワークでの運動不足解消に。一方室内干しにも一役かっているという優れもの。ひとつの空間で多様な使い方ができる工夫により、限られた敷地を有効活用でき、暮らしの質を高めてくれます。

街の景色とつながるテラス

中庭を見下ろす3階のテラス。生活感が出やすい物干しは取り付け部分を天井に埋め込みスッキリと見えるように仕上げています。また、周囲には高い建物が立ち並んでいますが、プライバシーを守りつつ、外の景色をうまく取り込んで開放感も確保しています。

「可変性」を意識した個室

個室は子どもの成長など家族の変化に合わせて仕切れるよう設計しています。床はカバザクラの無垢材で統一。壁は塗装用下地クロスを貼り、1階の寝室と同様に施主様がDIY塗装をしています。上塗りができる塗料のため、将来子どもが一人で部屋を使う時に好きな色を選んで自分で塗るという将来の楽しみがあります。また、汚れがついたら塗り直せるため、メンテナンスのしやすさに繋がります。

お客様の声

東京都 文京区 I様/2020年竣工
家族構成:夫婦+子ども2人

どのように会社を選びましたか?

マンションライフが長く、戸建てでも利便性を諦めたくなくて、防火地域に土地を購入しました。制約が多いけどなるべく自由に家づくりをさせてくれる工務店を求め、辿り着いたのがワンズさんでした。

家づくりのこだわりは?

流行に左右されず、愛着のあるモノを大切に使いたいというのが私たちの考えで、今回の家づくりでも「いいものを永く使う」という変わらぬ価値観をベースとし、デザインと暮らしやすさにこだわりました。また、家つくりは建てておしまいではなく、住む家族とともに変わるべきだという「可変性」を意識しました。子どもの成長など家族の変化に合わせて空間を仕切れる設計を取り入れるなど、自分たちの生活の先を見据えた家づくりにこだわりました。
いわゆるお仕着せの仕様がなく、デザインはもちろん住宅性能まで選ぶことができ、本当に質を追求した素材を使った家づくりを得意としていることが、ワンズさんの魅力でした。打ち合わせもとても長くなってしまいましたが、急かされることなく建築家も営業担当の方も付き合ってくれて、本当に納得して家を建てることができました。建築現場にもよく足を運びましたが、その際に職人や現場監督のプロ意識の高さや、施工中でも柔軟に要望に対応してくれる点についても良かったと感じています。家づくりは、案外構造上できないということが多いですが、ワンズさんは実現するためにどうしようかと一緒に考えてくれました。家づくりで自分のこだわりを追求したい方には、おすすめの工務店です。


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