家づくりのきっかけは何ですか?
元々実家が左右に分かれたタイプの二世帯住宅で、それぞれ広さが異なっていました。半年ほど両親とともに夫婦で暮らしていました。ところが私たちが使っていた方のスペースは非常に狭く、両親の住むスペースも何かと不便が多いと感じていたり、使わない部屋があったりと、建物全体が有効利用できていない状況でした。建物自体も築20年程度とまだまだ使える状況だったことから、リフォームできないかと思いました。家づくりのこだわりは?
まずは二世帯でお互いがストレスなく暮らせることを重視しました。仕事の都合で夫の帰宅時間が遅かったので、建築家から「子世帯の生活音で親世帯に迷惑を掛けないよう思い切って1階に子世帯をレイアウトしませんか?」という提案をいただいたとき、自分たちには無かったアイデアにとても驚きました。また、空間の心地よさとデザインの面から壁は総珪藻土塗り、床材は無垢材にしました。大正時代から昭和初期に作られたアンティークの家具や建具に合うデザインにしたかったので、そこには徹底してこだわりました。以前住んでいた家から持ってきた格子戸や、骨董建具のお店で購入した扉など、どれも愛着のあるものばかりで、それをこの家に合うように調整していただけました。私たちの細かい要望に一つ一つ答えていただける対応力と、現場の職人さんの技術の高さには感激しました。