壁を珪藻土仕上げにする5つのメリット

「珪藻土」とは珪藻と呼ばれる植物プランクトンが化石化して出来た土のことです。最近は珪藻土バスマットと呼ばれる商品が流行しているため、耳にする事も多くなったかと思います。バスマットに使用されるくらいなので言うまでもなく水を吸う機能が大変優れているのですが、バスマットとしての用途だけでなく建築材料として住宅の壁に塗るという用途もあります。ここでは壁を珪藻土仕上げにする5つのメリットをご紹介させて頂きます。

メリット1：調湿効果（湿気を吸ったり吐いたりしてくれる ）

1番の特徴といえるかもしれませんが、調湿効果に大変優れております。夏場のジメジメした時期は湿気を吸ってくれますので、室外はジメジメしていても珪藻土を塗っている室内はカラッとしますし、逆に冬場の乾燥した時期になると湿気を吐き出してくれますので乾燥している事を感じません。湿気を吸ったり吐いたりする、呼吸する壁として、室内の湿度を一定に保つ働きがあります。一般的によく使われるビニールクロスの調湿性を1とすると、漆喰はその10倍、珪藻土は12倍もの調湿性があると言われております。湿気を吸う力が優れているため、バスマットとして使用される事も納得です！

メリット2： シックハウス症候群をおさえる働きがある（有害物質を吸着分解）

シックハウス症候群の原因といわれているのが、ホルムアルデヒドという有害物質になります。珪藻土には吸着効果に富んでいるため、ホルムアルデヒドを吸着して分解するという効果があります。シックハウスは花粉症と似ているところがあり、個々人の体の許容量を超えると発症する、誰にでも起こりうる恐ろしい病気です。ひと昔前とは違い、ホルムアルデヒド対策として、建材が改善されたり、換気対策が義務付けられたりとシックハウス対策が考えられてはいますが、＋α少しでも珪藻土を塗る事でリスクを低減し家族が安心して暮らせる家を作ることができます。またホルムアルデヒドだけでなく、その他の有害物資も吸着して分解しますので、アトピーなどの発症を抑える働きもあります。

メリット3：消臭効果がある。

匂いの原因として「焼肉、煙草、洗濯物、ペット…」など様々なものがありますが、それらの匂いの原因のほとんどが、水溶性の分子に付着しています。珪藻土は、湿気を吸い取ると同時にこれら匂いの分子も吸着するため、消臭効果があります。「焼肉をしても次の日の朝は全く匂いがしない！」なんてことも。ちなみに「湿気を吐き出すタイミングで吸った匂いを吐き出してしまうのでは…？」と心配される方もいらっしゃる方もいるかと思いますが、実際は吸い込む速度よりも吐き出す速度の方が極めて遅く、人間が感じる事が出来ないレベルで吐き出しますので、その点はご安心下さい。

メリット4：耐火性能がある。

珪藻土は昔から七輪の原料やコンロの原料として使用されております。珪藻土の融点は約1250度という素材のため、火に強い素材とされています。有害成分を含まない純粋な珪藻土は、バーナーで炙っても火や煙は発生せず少し焦げた程度の匂いしかしません。万が一火事になってしまった場合、ビニールクロスよりも珪藻土が壁材として使われていた方が、火事の燃焼も長く抑えられるかもしれません。

メリット5：省エネ効果 （断熱、保温、保冷効果）

空気は熱伝導率が非常に小さいのですが、それを利用して複層ガラス窓のガラスとガラスの間には空気が入っており、断熱・遮熱効果を向上させています。建物の窓が複層になっていると、夏場は外の暑さが室内に伝わりずらいので、冷房がよく効き涼しく過ごすことができます。冬場も、外の冷たい空気が室内に伝わりずらいので、室内が暖かくても結露しにくくなります。同様に、無数の気孔があいている珪藻土は、気孔が空気の層となるため、断熱効果に優れ、外気温に影響され難い素材です。空気層が冷房効率を良くしてくれている事もありますし室内の湿度も調整してくれるので、エアコンの使用量もぐっとおさえられるかと思います。

まとめ： 左官で仕上げる塗り壁なので、やはり見た目が良い！

いかがでしたでしょうか？性能としては上記のような特徴がありますが、性能だけなく、やはり見た目が良いのが珪藻土です！左官で仕上げているため、クロスとは違った印象を与えてくれます。また、光を乱反射させる効果があるため、照明や光があたるとクロスとは違った表情を演出してくれますし、珪藻土を塗る事で音が響くため音響の効果もあります。見た目良し、性能良しの珪藻土、是非一度検討してみてはいかがでしょうか？

価格的にはクロス仕上げより高くなってしまうので、家の中すべての壁を珪藻土にするのではなく、LDKなどのメインの部分のみに使用するなど、コストコントロールしながら、ぜひ取り入れていただきたいおススメの素材です。また、左官の施工技術が必要になるため、やり慣れていない施工会社だと、施工は出来ても完成度がちょっと…なんてこともありますので、こちらも注意が必要です。

当社は多くお客様に珪藻土をご提案させて頂いておりますので、一般的な価格より抑えてご提案できます。また、熟練の左官職人に工事を依頼しておりますので、工事面も安心です。駒沢展示場や世田谷デザインギャラリーで実際に珪藻土の空間を体験いただけますのでご興味ありましたらお気軽にお問合せ下さい。